「Timo」は、筒井瑛輝社長が大学を卒業したその年に、一人で設立した営業代行会社です。それだけを聞くとリスキーな起業と感じられるかもしれませんが、しっかりとした裏付けがありました。大学の4年間、インターンシップで入った会社で、500人もいる年上の営業マンばかりの中で、営業成績トップで表彰されたほどの成果を挙げ続けた実績があるからです。好成績の秘訣は「まっとうな営業」。Timoもそのスタンスを第一に掲げたうえ、選りすぐった「ハイクラスの人材」をそろえて、順調なスタートを切りました。筒井社長は「今後はコンサル的業務も拡大していきたい」と意欲的です。

大学時代のインターンで会得した営業の〝極意〟

 大学生になってすぐ、筒井社長は居酒屋でアルバイトを始めました。しかし、いくら頑張っても評価されず給料も上がらない居酒屋に、つまらなさを感じます。小学生のころからバスケットボールに打ち込んで、頑張った分勝利につながり、周囲からも評価されてきた筒井社長には面白くありません。そこで競争できる環境を求めて、アルバイトの求人サイトを見て応募したのが、ベンチャー企業の営業職でした。

 営業職に興味があったのでしょうか。

 営業も含めて特にこれがしたいという思いがあったわけではありません。その会社に巡り合ったのはたまたまでしたが、自分の知らない世界があることにワクワクして、月に150時間から200時間働きましたね。そこは一次代理店で、その下に二次、三次の代理店があり、営業職は合わせて500人くらいいました。その中で、コンスタントに好成績を残し、何度も1位表彰を受けました。

 社会人経験がないのに、なぜそんなに良い営業成績を挙げられたのですか?

 営業の世界は泥臭かったり根性論が幅を利かせていたり、あるいは理不尽が横行したりというのが一般的なイメージでしょう。確かにそういう面がありましたし、手抜きやズルをする営業マンが多いのも事実です。私はそんな世界だとは知らなかったため、まじめにお客様と向き合いました。その姿勢が評価されたのだと思います。

周到な計画と自らの営業力に対する自信で、証券会社を1カ月で退職して起業

 実は、筒井社長は大学卒業時に大手証券会社に就職し、1カ月で退職したという経験もあります。しかし、これも決していい加減な選択ではありません。ベンチャー企業での人間関係からの回避のための就職であり、退職にも筒井社長なりの見切りがありました。

 早期に退職する人は多いようですが、それにしても1カ月というのは短いですね。

 証券会社は誰もが知る有名企業でしたが、スピード感がめちゃくちゃ遅いというのが正直な実感であり、それだけでもう魅力は感じませんでした。さらに、3年後、5年後、10年後の自分が想像できました。将来が見えたところでやる気が湧かなくなったというのもあります。退職して5カ月後にTimoを立ち上げたのですが、不安はまったくありませんでした。独立したら仕事を振るよと言っていただいた企業様を見つけ、数百万円の売上が見えた状態でしたし、学生時代から月に70~80万円いただいており、100万円くらいなら自分で稼げると思っていましたから。ベンチャー営業時代にいろいろな経営者らとかかわり、正直言って、自分の方が仕事ができるという自信もありました。
1カ月での退職というのは非常識と思う人がいるかもしれませんが、私の中ではごく自然な行動のつもりです。小さいころからの体験が影響しているかもしれません。優秀な兄と何かにつけて比べられて育ちましたし、バスケットボールでも高校で自分より背の高い選手に囲まれるなど、負けられないという環境で育ってきたことで反骨心が身についていったことが一つ。さらに、小さいころからおかしなことをする子でしたので、人からずれた行動をとることに抵抗がなかったというのもあると思います。

プレーヤーはすべて営業経験5年以上、業界営業経験を持った人材

 とはいえ、個人として仕事ができることと会社経営は別物。営業代行の会社もたくさん誕生してきている中で生き残るには、他との差別化が必須です。知恵を絞った筒井社長は「ハイクラスな人材」をキーワードに据えました。

 「ハイクラス」とはどんな人を意味するのでしょうか。

 法人営業経験が5年以上で業界営業経験がある人と定義しました。製造業向けの仕事には製造業、Web広告にはWeb広告の営業経験のある人をということです。業界を知っていれば、効率性がグンとアップするとともに、成果にも反映します。
弊社は、私がインターン時代に実践し学んだ、まじめでごまかさないを基本姿勢にしていますが、そういったことは契約前のお客さまにプレゼンする段階ではなかなか伝えきれないんですね。「ハイクラス」と銘打ったのには、私たちの思いをお客様に伝えたいということ、そしてその狙いを社内にも浸透させて社員にプライドを持ってもらいたいという2つの狙いがありました。

 まじめな営業とは具体的には?

 私が見てきた、いい加減な仕事をしている同業者を反面教師にしています。たとえば、稼働時間を約束せずどれだけやっているか見えない、高い時給をもらっているのに働いているのは学生アルバイト、人月単価なのに仕事をするべき時間に社内のミーティングなどをしてお金にコミットしないなどです。当社はそうしたことを一切排し、業務の中身をお客様にすべてさらけ出して透明性を持たせ、お客様のためというスタンスを忘れないことを基本にしています。まっとうな会社が勝てると信じていますし、選んでくれる会社もあるはずです。そうした会社を増やして取引環境を良くしていければと考えています。

 「ハイクラス」な人材はどのようにして集められたのですか?

 ほとんどがリファラルです。営業マンには営業のコミュニティがありますので、その中で紹介してもらったり、私の過去の同僚や先輩であったりとか。そのほか、ウェビナーやフェースブックグループに参加して捕まえてきた人もいます。現在稼働しているのは30人余、業務委託を含めると51人いますが、いずれもそんな人材です。
ただ、プレーヤーは年上しかいません。彼らをリスペクトしていますし、仕事へのモチベーションを高めてもらうよう、人件費に売り上げの85%を充てています。めちゃくちゃ高いと言えるでしょうね。ただ、さぼる人やうそ・ごまかしを言う人には辞めてもらうというスタンスで臨んでいます。

さらなる成長に向けて、大手の傘下入りを視野に

 起業すれば、自分の会社を大きくし、できれば業界のガリバーになって大きく稼ぎたいと考えるのが普通でしょう。しかし、筒井社長は若いだけに、この点についても独自の考えを持っています。

 今後の事業展望を教えてください。

 3期目の決算で売上5億円を目指しています。ただ、私たちのサービスをいろいろな人に届けるには、資金量が圧倒的に足りません。弊社自体、セールスのプラットフォームに助けられているところがありますが、営業で悩んでいる会社は、まずそういったプラットフォームにアクセスすると思うんですね。ですから、3期目が終わると、親和性の高い上場企業に売却しようと考えています。ただし、自分は残って大手の子会社に入るという形です。また、私自身、社会人として学びたいという気持ちが強いのですが、子会社の社長という立場になれば、さまざまなことを学ばせてもらえるという思いもあります。

コンサルティング事業の拡充で売上増大目指す

 売り上げ目標達成に向けでどんな手を考えていますか?

 顧客獲得に関しては、プラットフォームに頼るのが一番だと思っています。プレーヤーは枯渇していませんが、課題は、プロジェクトを回せる人材、マネージャーの不足です。社内で育てるか新規人材を中途採用するかですが、今のところ、人材を育てていきたいと考えています。業務委託の人たちにも社員になりたいと思ってもらえるくらい魅力的な会社にしたいですね。
営業代行という分野は労働集約型といいますか、人を集め続けないと成立しない事業なんです。一方で、人が増えたら増えたで管理が難しくなって、そこからつまづくこともよくあります。ですから、今後は、実働はクライアント企業様にやってもらい、コンサルティングの形でかかわっていくことを考えています。現在でも既存企業の調査分析から組織の立ち上げ、組織改革にも携わっていますが、さらに拡大充実させることで売上増大につなげていこうと思っています。

ありがとうございました。

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