2020.11.16 コラム

【成功率10%未満の新規事業開発-リスクを最小限にして事業立ち上げの成功率を上げる方法】

成功率10%未満の新規事業開発-リスクを最小限にして事業立ち上げの成功率を上げる方法

リブコンサルティングにてコンサルタントをしながら、SalesConnectの事業責任者をしている大﨑です。突然ですが、皆さまの会社ではどのように新事業/新サービスの開発を行っていますか?プロダクトライフサイクルが短命化するなかで、大企業だけでなく、中小ベンチャー企業も新たな事業の柱を早く作り、市場シェアを確立する事が企業存続においては死活問題。そんな中、経営者の方達との会話を通じて下記のような課題をよく耳にします。

プロダクト開発は目処が付いたけど、検証/営業する為のメンバーが不足している
新たにセールス人財を採用したいけど、適任者がすぐに見つからない
本当にスケールするか解らない中で新たな人財採用はリスクが大きい

実際、エン・ジャパン株式会社が実施した「人材不足の状況」に関するアンケート調査(762社が回答)から、上記のような人財不足による問題は深刻化しており、特に「営業職」が不足している事が解ります。

現在、人財が不足している部門はありますか?

不足している職種は何ですか?(複数回答可)


エン・ジャパン株式会社:2019年「企業の人材不足」実態調査より引用

新規事業にチャレンジしたいけど、既存事業は疎かには出来ない、だから社内メンバーを割くことも出来ない。おまけに人財難の中で、グロースするか解らないプロダクトに新たな採用をするのはリスクが大きすぎる。折角プロダクトを作ったのに、“人財難”という新たな課題が登場してしまい、日本社会における新規事業のチャレンジはまだまだリスクが大きすぎるのが実態です。

そこで、社内の調整や新規採用など内部での人財確保が難しい場合、手段として考えられるのが外部の活用です。具体的には「販売代理店」「営業代行」の活用です。特に価格や販路が固まり切っていない立ち上げ時には「営業代行」を上手く活用する事が、今回ご紹介したい「リスクを最小限にして事業立ち上げの成功率を上げる方法」の1つになります。

営業代行会社と聞くと、「テレアポしたり、顧客リストに対してセールスを頑張る会社」と確立された売り方を行う、作業代行会社のように思われるかもしれません。ですが、実はゼロベースから売り方を試行錯誤し、セールスの型を一緒に確立していく、といった柔軟な活用が出来る営業代行会社も登場し始めました。このような会社を活用する事で以下2つのメリットを享受できます。

① 様々なセールス手法を短期間で検証し、勝ち筋を見つけ出せる事

事業開発はスピードが命。だからこそ、想定しうる様々なセールスを実際にトライし、フィードバックループを回す事で勝ち筋を作り上げる事が最短ルートと言っても過言ではありません。営業代行会社はセールスに特化した集団の為、テレアポからフィールドセールスまで多様なセールス手法にトライが可能。なので、営業代行を活用することで短期間に様々な手法を検証し、改善する事でセールスの勝ち筋を確立させることが出来るのです。

② 万が一の時は体制変更などで、リスクを最小限に出来る事

各種セールス手法を試した結果、もしかするとプロダクトのピボットが必要になることも多々あります。そんな時、もし自前でセールス部隊を整えていたら非常に大きな問題に。一方で、営業代行だと柔軟に人員調整をすることも可能になるので、人件費を変動費として捉えることが可能になります。その為、リスクを最小限にした新たな挑戦へと踏み切る事が可能になるのです。

このように先ずは営業代行という外部パートナーと一緒になってスピーディーに「本当に売れるのか」「どうすれば売れるのか」を検証。勝ち筋や目処が見えた上で、当該事業に最適な人財を迎える。だからこそリスクを最小限にしながら適任者の採用/アサインも実現され、新規事業を更なるグロースへと導けるのです。

では、実際に営業代行を活用しようとなると、「本当に優秀なパートナーに巡り合えるのか?」という疑問が浮かび上がってきます。

例えばGoogleで「営業代行会社」と検索すると実に多くの会社がヒットし、さらには「営業代行会社を選ぶ3つのポイント」「おすすめ営業代行会社10選」など、営業代行を選ぶ際に様々な苦労をされる方が多いだろう事が想像できます。

そこで、有効な手段としてあるのが営業代行会社のマッチングプラットフォームです。専属のオペレーターが代わりに複数の営業代行会社の中から探してきてくれるので、手間が大幅に省ける上に、横比較出来るので、費用面や過去の実績なども踏まえながらより適した代行会社を選ぶことが可能になる便利なサービスです。営業代行会社を実際にご検討になる際はこれらサービスの活用をしてみるのは1つの手としてお薦めです。

ただし、ここで忘れてならないのは「最適な営業代行会社を選ぶ事が目的ではない!」ということ。
あくまでもゴールは、新規事業の成功。ですので、より良いパートナーを探す事で満足するのではなく、そのパートナーとどうより良く過ごせるか?(実際にプロジェクトを推進出来るか?)にこそこだわることで、初めて成果が出ます。これは結婚や人財採用と同じで、どうしても最初の「出会い」に注目しがちですが、むしろそこからがスタートラインという事を意識しなければなりません。

実際、当社は支援の中で営業代行会社の力を借りて推進するものが多々ありますが、いかにしてOne Teamで同じ目線で取り組めるのか、業務を丸投げするのではなく、日々のコミュニケーションを怠らず、進捗管理の中で失敗要因、成功要因を明確にしては次のアクションにつなげる。また数値で管理するだけでなく、モチベーションをどう持続して力を発揮してもらうかなど、小まめな歩み寄りによってこそ初めて成果が出てきます。
その為、実は非常に重要になってくるのは「初期の握り」(契約書の中身)になります。上記アクションにしっかりと協力してくれるように初めから契約内容を調整する事がポイントです。特に初めて営業代行会社を活用される方は、十分に成功イメージとその過程で必要になってくる活動イメージを持ち、それらを踏まえた契約内容でパートナー選定を行う事。これにより新規事業の成功率を更に高めて頂ければと思います。

改めてまとめです。「リスクを最小限にして事業立ち上げの成功率を上げる方法」の1つとして、下記2点の検討をぜひ行ってみて下さい。

① 人財採用ではなく、外部パートナー(営業代行)の活用でリスクを抑えながらもスピーディーに検証活動を行い、早期に勝ち筋を構築する事

② 外部パートナーを検討する際は、「出会い」だけでなく、「その後の活動」を意識した契約内容でパートナー選定をする事

最後に少しだけ「CROHack」という弊社リブコンサルティングが運営しているメディアをご紹介させて下さい。
日本のCRO(Chief Revenue Officer)を支えるためのノウハウ、事例、インサイトを提供していくnoteです。全てのCROを目指すヒトのバイブルになることを目指し、毎週発信しておりますのでぜひご確認下さい。

CRO Hack
https://crohack.libcon.co.jp/

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